過去のダウ暴落を通史で確認しようそうしよう
以前Trading Viewで、ダウの暴落相場を比較するというやつを投稿しましたぬき。
米株の上げ方大丈夫かいって話は以前からしていたので、ここでは繰り返さないたぬ。過去アイデアを下に貼っておいたので見てね。…
そこではごく数例を見たにすぎませんでした。
というわけで、今回は目につく暴落を通史でチェックすることにしましたぬき。
・・・トレードで使えるかどうかはしらん。
とりあえず、今回注目しておくのは以下の点ですたぬ。
注目点① 週足(普通スケール)
以下、「〜年〜月〜日週」と言ったら、その日付で表されている週足ということですたぬ。
見出しの月日は天井を指しております。
② 移動平均線
今回使用している移動平均線は以下の通りです。
赤 5
黄 25
緑 70
青 200
紫 500
③「 一応の底」からの反発率
「一応の底」は、天井から降ってきて一旦反発するところを指しているたぬ。環用語なんで他では通用しません。注意!
そして、そこからどれくらい持ち直しているか、そしてどのようにその「一応の底」を下抜いて「真の底」を目指すか、あるいは目指さずに上昇へと向かうか・・・を見ますたぬ。
以上を踏まえて、
扱う範囲は「ダウ平均」成立の1896年5月から2020年9月までの全期間です。
ダウの歴史については英語版Wikipediaをご覧くださいな。
Historical components of the Dow Jones Industrial Average – Wikipedia
構成銘柄が変わっている点だけ注意してくださいな。
ではではさっそく100年以上に渡る長い旅に出発しようそうしよう。へいへい!
世界恐慌以前期(~1929)

1916年11月20日
まず最初の暴騰暴落として注目できるのはこの辺ですたぬ。
それ以前にももちろん山はあるのですが、500EMAが機能しはじめた最初の山はこの1916年11月20日の週と見てよかろうよ。
注目点は以下
- 一応の底から0.5返し
- 25EMAが緩やかなレジスタンス(数本分のズレ)
- 25EMAと70EMAのデッドクロスで一応の底を割る
- およそ天井から一応の底の分下げたところが真の底
フィボナッチリトレースメントを複製して最後のところを見ておきましょう。

1919年11月3日
面倒なんで真の底を見るためのフィボナッチ複製も最初から出しておきます。

- 一応の底から0.5返し
- 25EMA緩やかなレジスタンス(数本ズレ)
- 25と70デッドクロスで底割れ。ただしちょっと反発した後25EMAレジスタ ンスでトドメという感じ
- 真の底はおよそ天井から一応からの底まで分の複製
という感じで、さっきと同じような感じでしたぬき。
バブルと世界恐慌(1929)〜戦前期

1929年9月2日
まさにバブルとその崩壊の代表例の一つといえそうな、あの世界恐慌のやつです。
- 5EMAが25EMAデッドクロスする時に窓開けて下落
- 70EMAをヒゲで抜いて翌週さらに窓開け下落、70から200まで一気に
- 下ひげの長い陽線で一応の底
- 0.5ほどのところまで反発して反落
- 500EMAが伸びてきて、一応の底と同水準になる→底割れ
- 以下下落トレンドは25EMAレジスタンス
- 真の底は複製の0.236まで

この形は覚えておいたほうがいいと思いますたぬ。
1937年2月22日
今まで見てきたパターンはいわば「右肩あり」のパターンたぬね。
つまり反発しているということですたぬ。
ダウの暴落の仕方にはそうじゃないパターンもあるたぬ。
この1937年はどっちとも取れそうなやつなので微妙ですが、一応見ておきますたぬ。

なお大戦中ですが、1942年4月27日週を底打ちにして以降ほぼ上昇トレンドが続いているたぬ。
このタイミングの底打ちについては政治経済史的にも色々と興味深いことがあるのですが、それはまたの機会にしましょうたぬ。
戦争終結〜雪どけ
雪どけとは冷戦の緩和期のことです。
1946年5月27日

これは右肩がほとんどないパターンですたぬ。
細く見ればあるにはあるんですが、そこまで含めてひと山と見れるようなパターンなので、面倒だから「右肩がないパターン」とよんでいますたぬ。
- 一応の底≒真の底でサポートとなっている
- 0.618で一旦反落している
- 1949年半ばに若干底割れるも500EMAでサポートされ上昇へ
雪どけからデタントまでの間
デタントというのも冷戦の緩和のことです。
ということで、この時期は緩和される時期の間にある米ソ対立が深まっている時期ですたぬ。・・・だんだん世界史の授業みたいになってきたな・・・
軍拡や宇宙開発がめっちゃ進展しくいく時期でもあるわけです。
基本的にはジグザクしながらも長期的には大きく上昇している時期たぬ。

1961年12月11日
目立った下げはこの辺ですね。

デタント(~1979)
教科書的にいえば、デタントは1979年のソ連のアフガニスタン侵攻で終了しますたぬ。
ダウ価格は、概してこのような感じで、伸び悩んでいる感じといってよかろーか。
基本的にジグザクとして方向感がつかみがたい時期に見えますたぬ。

1973年1月8日
この右肩からの反落はおよそ石油危機のころですね。
デタント終了(1979)〜冷戦終結(1991)
基本めっちゃくちゃ伸びていく。
画面右半分がこの時期ですたぬ。ウピ

1987年8月24日
ここで大きく調整しているたぬね。
10月19日がいわゆるブラックマンデーというやつです。出来高パネーな


- 25、70で一旦下げ止まるもすぐ抜かれている
- 実体は200で下げ止まった
- 実体で0.236以下なときはごく限られていた
- 全戻し水準まで来ると揉む→上抜けるもしばらくして反落
ちなこの時日経はこうですた。

ポスト冷戦〜現在(2020)
まず90~2000年くらいまでは上り調子です。ドットコムバブルと呼ばれる時期すね。

ドットコムバブル崩壊期
2001年ごろのこれは今見てるテクニカル的にはどうこういえないと思うす。

強いていうなら500EMAのサポートすね。200も一旦は効いている模様。
2007年10月8日
ここから緩やかな下落トレンドとなりますたぬ。アメリカの住宅バブル崩壊期ですね。

- 70割ったら次は200までストンと落ちる
- 25が70デッドクロスするあたりでもう一段下げる
この辺りまで行って、追い討ちでリーマンショック(2008年9月後半)がくるたぬ。
- 25が200デッドクロスのあたりで25レジスタンスでもう一段下げる
- 足が500で一旦止まりすぐ完全にぶち抜く
底打ちで見ておきたいところの一つは出来高す。
ローソク消しました。上の画像と比較するか、赤い5EMAで価格をなんとなくイメージしてくださいな。
逆三尊的な形のボトムを形成するところで顕著に出来高が増えているのが見えようよ。

2011年5月2日

これも1946年みたいなパターンのやつですね。
- 25-70を速攻で埋めて一旦止まり即下落する
- 70-200も同様
- 500で止まる
- 0.786まで戻って一旦反落
- 200で止まり安値更新せず高値超えへ
2018年の二つの山

週あしで見てもごちゃごちゃしてるばかりのとこなんですが、
- 右山、70抜いたら200目指して一気に下る
くらいはチェックしても良いと思うたぬ。
2020年コロナショックは・・・?


まだ結果が出ていない状態ですが、とりあえずこの記事での観点から9月までを振り返ると・・・
- 25から70は一気に埋めてる、というかオーバーキルしてる
- 70から200も同様にオーバーキル
- 200から500に至ってはかなり窓も開けてる
- 500を少し割って止まる。底打ちあたりで出来高も最大級
+若干の考察
・・・という感じでした。
これらから何を学び取れるか、あるいは何の意味もないか・・・
とりあえず、環は以下の点に注意が向きましたぬき。
- 暴落相場には大雑把にいって右肩がある場合とない場合がある
- 週足25, 70EMAは一旦サポートののちにブレイクすると次のMAサポートまで一気に行くっぽそう
- 25が70や200とデッドクロスするあたりでもうひと下げくるかもよ
- 暴落しても0~ 0.236の底値圏に居る期間は短いんじゃね?
- 500EMAのサポートは強そう
- 戦争の危機や国家的な緊張状態期の方が顕著に上昇傾向?
うむうむ。・・・うむ。
うむ!